高校から強くなる 剣道強豪選手量産プログラム 所正孝

剣道が高校から強くなるには?

剣道が高校から強くなるにはどうすればいいのでしょうか?
高校生のインターハイなどの試合を見ると、攻めの勢いや動きのスピード、更には技の連続性が剣道の試合の特徴として挙げられるかと思います。

 

高校から強くなる

 

審判の「始め」の合図の後に、相手の動きを予測していたかのように勢いよく技を出します。
どちらかというと、じっくり技を出すというよりは、打突をしていく動きの中で対戦相手のスキを予測して捉えるようにするのが多いように思います。

 

 

そうしたこともあり、どうしても鍔迫り合いの時間が長くなってしまいがちです。
互いに体を密着させることで相手の打突を封じることになるので、油断しなければ簡単に打突されることはありません。

 

 

反対に相手と構え合って対峙しているときは、いつ相手が打ってくるのかわかりません。
剣道は本来どうあるべきかというよりも、負けたくない、打たれたくないといった思いが先走っているからでしょう。

 

 

そうしたことから、現在の高校剣道では鍔迫り合いの場面をいかに制するかが、勝つための重要なポイントの一つになると言えます。
そして、絶対に必要なのは実践の場である練習試合を如何にたくさん計画して経験をつむかです。

 

 

とは言え、やるにしても週末にしか出来ないので、大半は自校の道場での稽古が中心になります。ですので、平日の稽古とそれを試す週末の練習試合、その反省と繰り返しで選手の剣道の質を高めていると考えられます。

 

 

また、近年は従来の伝統的な剣道の指導法もスポーツ科学に裏付けられた方法を駆使するようになり、稽古法も様変わりしてきているように感じます。
選手の身体能力などを測定して、それに基づいて筋力やスピードを高めるウェイトトレーニングを取り入れる高校も増えてきています。

 

 

強豪高校の指導者自身も防具を着けて生徒と一緒に汗を流すなど、直接選手と対峙した中で指導が展開されることが多いのが特徴といえるかもしれません。

 

 

言葉による指導では行き届かず、見ているだけではわからない選手の打突を身をもって受けることで、打突のタイミングだったり気力を引き出す指導を行っている姿は見事といえ、抱えている選手の質をみはかりながら指導を確立しています。

 

 

いずれにしても剣道の転機は高校時代にあり。強くなれる成長の可能性が満ちて強くなれる時期に、何をどうやって強化・指導していくかを考えるべきではないでしょうか。

 

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