選手強化の前提条件
高校などで剣道を指導している方は、どのように選手の強化は図ればいいのか悩むことも多いかと思います。
高校の試合で一番主要な大会といえば、やはり8月に行われるインターハイ。それに向けての練習やトレーニング期間をみてみると、高校3年生でも4月に入学してからわずか2年4か月くらいしかありません。
当然、予選がありますから更に短いものになります。これが2年生や1年生で大会に出るとなると、その期間はより短くなります。
この限れた時間のなかで剣道の強豪校といわれる高校は、どのようにして選手の強化を図っているのか?知りたいところですよね。
そこにはやはり、その学校ならではのチーム作りのポイントがあるものです。
何より剣道のように素早い動きの中で、その時々の瞬間的な打突の機会をとらえることは、頭でわかっていても運動として簡単に行えるものではありません。
これが剣道のうまさや試合勘ということになるのではないかと思います。
それを既に身につけ選手を獲得することが勝つうえで有利になる条件です。
成長や発育の面から見ても、小学生の剣道で活躍した選手が中学、高校と大成していく可能性が高いものです。
これは剣道に限らず、野球などの他のスポーツにおいても、高校の指導者がこぞって有望な選手獲得に奔走するのはその為でしょう。
もちろん、既に上手い中学生だけしか強い高校生になれないということではなく、指導者はそれをいかに伸ばすかという問題に取り組む必要があります。
また、運動神経や体力などの伸び盛りの時期に、まだ開花していない選手の素質をいかに向上させて磨いていくのかという強化法も必要になります。
中学までは実績がなくてもやる気があったり、身体能力が高い選手を指導するようになりますが、基礎的トレーニングと実践経験を積み重ねていくという地道な取り組みが求められます。
したがって、その学校の目指す目標に見合った選手を育てていくことが強化の前提条件になるのは間違いありません。
そいった意味でも、公立高校2校で日本一を達成した強豪校の練習方法はどのようなものなのか?選手はもちろん、チームを強くしたい指導者や部活動の顧問の先生は参考になるのではないかと思います。